昭和62年、ワイヤレスマイクの規格が大きく変更され800MHz帯および300MHz帯が割り当てられました。
その後大きな変化はありませんでしたが、平成17年11月に電波法の関連法令である「無線設備規則」が改正されました。この改正によりワイヤレスマイクの技術基準も改正されています。
この改正により、無線設備のスプリアス(必要以外の帯域に発射される電波)の強さが国際基準に沿ったものに改められ、より基準が厳格化しました。
改正に当たり総務省では従来の機器を使用できる期限を令和4年11月30日と定め、メーカーに対し新基準への対応とユーザーに対し期限までの旧機器の使用停止を求めています。
期限が近づいてきていることから、総務省と機器メーカーでは平成17年以前に製造されたワイヤレスマイクの早めのご交換の案内と、対象となる機器のお知らせを昨春より開始しております。
なお、一部平成17年以降に生産されたマイクでも対象に入ってしまうものがございますので、必ずご利用機器の製造元ページでご確認をお願いいたします。
期限後も旧規格の機器を使用し続けた場合、電波法違反(1年以下の懲役または100万円以下の罰金)に問われる可能性がございますのでお早めのご検討をお願い申し上げます。
交換が必要な機器は送信機、つまりワイヤレスマイクのみでチューナーは基本的に対象外ですが、平成17年以前の機器ですと性能の低下が生じている可能性が高く、修理に付きましても対応ができないものがございます。これを機に更新をお考えいただくのもおすすめです。
※これとは別に平成20年の総務省告示により、簡易業務用無線のうちアナログ(350・400MHz帯)のものも同じく令和4年11月30日をもって使用できなくなります。アナログ・デジタル両用機はメーカーによるアナログ停波処置と申請変更で引き続きご使用いただけます。弊社でもご相談を承っております。
リンクご案内
改正の情報
メーカー(お手持ちの機器が対象品かご確認できます)
パナソニック「ワイヤレスマイク商品 旧スプリアス規格製品に関するお知らせ」
TOA「旧規格の特定小電力無線機器をご使用のお客さまへお知らせ」
SONY「B型ワイヤレスマイク – スプリアス許容値の技術基準改正について」
UNIPEX「旧規格のワイヤレスマイクが使えなくなります(PDFファイル)」
VOSS(ビクター/JVCケンウッド)「旧規格の特定小電力無線機器のご使用についてのご案内(旧スプリアス規格製品一覧)」
オーディオテクニカ「電波法関連法令「無線設備規則の改正」により、旧規格のワイヤレスマイクが使えなくなります」
ヒビノプロオーディオDiv.(AKG製品)「AKG社製一部ワイヤレスシステムに関する使用期限のお知らせ」
ヒビノインターサウンド(Shure製品)「旧規格の特定小電力無線機器が使用できなくなります」
ゼンハイザージャパン「旧スプリアス規格の特定小電力無線機器(B帯ワイヤレスマイク)をお使いのお客様へお知らせ」
第一興商「【重要なお知らせ】旧規格ワイヤレスマイクロホンの取り扱いについて」
東芝(2006年音響事業より撤退・東芝ライテックが管理)「「ワイヤレスマイク」の使用期限(2022年11月30日)についてのお知らせ」